タダシップは海外製シアリスジェネリックと言う位置づけのED治療薬です。
日本では承認されていない未承認薬となっているため、個人輸入(海外通販サイト)を利用して購入されています。
インドのシプラ社が製造から販売まで手掛ける治療薬ですが、当クリニックでは服用や購入に関して注意喚起をしております。
タダシップのリスクや危険性を解説します。
タダシップの概要と詳細
製品名 | タダシップ |
製造会社 | シプラ社 |
成分 | タダラフィル |
生産国 | インド |
日本国内承認 | 未承認薬 |
タダシップの有効成分は、先発薬シアリスと同じタダラフィルとされています。
同じタダラフィルでもシアリスは日本の厚生労働省が承認した治療薬ですが、タダシップは厚生労働省のジェネリック審査を受けていません。
そのため安全性や副作用などに関してしっかり検査されていないことから、日本では未承認薬とされており、クリニックなどの医療機関で処方されることがないのです。
日本でも2020年3月より、色々な製薬会社からタダラフィル錠のジェネリックとして販売開始されています。
日本のシアリスジェネリックは厚生労働省が定めたジェネリック審査を通過しているため、同じジェネリックとして比較対象にもならないことから服用するのにはリスクが伴います。
正規品シアリスとタダシップの比較
医薬品 |
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用量 | 10mg 20mg | 20mg |
成分 | タダラフィル | タダラフィル |
価格 | 1錠1,780円~ | 1錠300円程度 |
製造会社 | 日本新薬株式会社 | シプラ |
製造国 | 日本 | インド |
購入方法 | 病院処方 | 個人輸入 |
日本国の承認 | 〇 | × |
救済制度 | 受けられる | 受けられない |
偽物の可能性 | なし | あり |
このように未承認薬であることから、タダシップは個人輸入を通じて購入されています。
ED専門クリニックなどでも、その安さからタダシップを処方している医療機関もあるようです。
万が一服用して副作用が生じた場合でも、副作用救済制度の対象外となることから推奨できません。
日本国内で正規に流通する医薬品には、それを適正に使用したにもかかわらず重大な健康被害が生じた場合に、被害者の救済を図る公的な仕組み(医薬品副作用被害救済制度)があります。
しかし、個人輸入した医薬品による健康被害は、救済対象になりません。(自己責任になります。)参照元
タダシップ製造元、シプラ社とは
タダシップを製造販売するシプラ社。
シプラ社はインドのムンバイに本社を構える製薬会社です。
1935年に創業され、歴史は古く2000年代前半には従業員総数20,000人を超える製薬会社となっています。
従業員の数もさることながら、インド国内で30か所以上の製造工場を所有しており、世界170か国で販売実績を持つと言われています。
シプラ社が展開するジェネリック医薬品はED治療薬だけでなく海外製AGA治療薬として知名度の高い「フィンペシア」や、性病治療に用いられる「アジー」など、ジャンルも幅広く展開しているようです。
インドで様々なジェネリックが出回る理由
個人輸入で取り扱われているジェネリック医薬品はインドが中心となっています。
タダシップをはじめ、以下のようなジェネリック医薬品は全てインド製です。
インド製のジェネリックが流通する1つの理由として、インド独自の法律である「1970年特許法」が大きく関係しています。
■「1970年特許法」とは…
「1970年特許法」はインド独自の法律で、先発品に関する成分特許を認めないもの
通常、先発品が開発され販売する際には膨大な試験費用や開発費用を考慮し、成分に特許が設けられます。
そのためこの特許満期を迎えるまでは先発品製造会社以外のメーカーは、その成分を使ってジェネリックを製造することが禁止されています。
反対に先発品はそれほどの膨大な費用がかけられ開発していることから、薬の値段が高いと言われています。
高額となる先発品を輸入・処方を続けることで貧困層は薬が使えず、国民の健康が担保できないとして、「1970年特許法」を認め、特許満期を迎える前の成分でもジェネリックとして製造することが可能とされています。
結果的に、特許満期を迎えないレビトラやシアリスなどのジェネリック医薬品が製造され、個人輸入を用いて日本でも服用する人が増えたのです。
※2020年3月に特許満期を迎えたシアリスは、日本のメーカーから製造販売されています。
海外製ED治療薬は偽造品が多い
個人輸入で購入するED治療薬には、偽造品が紛れ込んでおり非常に危険視されています。
上記を勘違いしないで頂きたいのですが、シプラ社が製造しているタダシップが偽物というわけではありません。
悪質な個人輸入代行業者が偽物のタダシップを製造販売している可能性があるという事です。
厚生労働省のHPでも偽造ED治療薬に対して注意喚起されており、2015年に実施した個人輸入の偽造品検査では4割が偽物と判明しています。
安さや手軽さから個人輸入でED治療薬を入手する方が増加傾向にある今、改めて偽造品による健康被害等を考慮し、医療機関から処方してもらうことを強く推奨します。
偽物を見分けるのは困難
個人輸入を使った購入において、ED治療薬の偽物は見分けることは不可能なのでしょうか。
実は個人輸入を使ってED治療薬を購入した方たちを対象に次のような調査をしたデータがあります。
- 自分が購入したED治療薬は本物だと思うか?
- インターネットのED治療薬は偽造品があると思うか?
- 偽造品か本物かを自身で判別できるか?
この調査をした結果、全体の87%が本物だと信じている半面、偽造品を見分けられるか?の問いには、購入者の90%以上の方が見分けられないと回答しています。
海外製のED治療薬は見た目やパッケージなども本物と大差なく巧妙に作られており、専門機関でなければ見分けるのは難しいとされています。
タダシップの効果や副作用
タダシップの有効成分は先発品シアリスと同じ「タダラフィル」とされています。
シアリスと同じ効果を発揮するのであれば、持続時間の長さや、副作用の発生頻度も低い特徴があると言えます。
しかしタダシップは日本のシアリスジェネリックと同じように安全性に関する試験、有効成分の調査などは行われていません。
そのため当クリニックではシアリスと同じ効果が見込めるとは断言できません。
シアリスの詳しい効果や副作用に関しては以下で詳しく解説しています。
正規品のシアリスジェネリックは国内でも入手可能
シアリスの成分である「タダラフィル」は2020年3月に成分特許を迎え、日本の製薬メーカーからも次々と製造販売されています。
- タダラフィル錠CI「サワイ」
- タダラフィルOD錠CI「トーワ」
- タダラフィル錠CI「ファイザー」
- タダラフィル錠CI「あすか」
- タダラフィル錠CI「クラシエ」
- タダラフィル錠CI「TCK」
- タダラフィル錠CI「GO」
これらは厚生労働省が承認した医薬品ですので、安全性調査も行われており偽造品の心配がありません。
また医師からの処方を受けて正しく服用すれば、万が一体質が合わずに特異な副作用が生じても副作用救済制度の対象となり、安心材料となります。
当クリニックではタダラフィル錠CI「クラシエ」を処方可能ですのでお気軽にご相談ください。
当院で扱っているED治療薬

バイアグラ25mg | 1錠1,780円 |
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バイアグラ50mg | 1錠1,980円 |

シアリス10mg | 1錠1,780円 |
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シアリス20mg | 1錠1,880円 |

レビトラ10mg | 取り扱いなし |
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レビトラ20mg | 1錠1,880円 |
